白状しよう。私は君を幸せにしたかった。後から伝えたとしても君としては困りものだろうが、それは常に真実として私の中にあった。だが私は根からのリアリストだ。真実より事実を優先する癖がある。つまりね、問題はなかろうという認識だった。真意などは必要がない、もとい眼中にない。建前があろうがなかろうが地球は回る。本音も右に同じ。自他共にね。だから君は私の真意など知らなくて構わない。いや識ろうとすることは非効率的で無駄な行為だ。君はよくそれをしたがったな。君の癖なのだろう。悪癖だ。私はそれを好まず、伝えようとはしなかったし、無論このように伝えるつもりもなかった。だが私が特別意固地になる必要もまたなかろうという私の懸命な判断によってこの独白が為されている。これで満足か。いや君はこれで満足しなければならない。私のせめてもの譲歩なのだから、君は君で真摯に対応すべきだ。それとも何か、君は私に恥をかかせるために真意を露にさせたいのか。それならやはり悪癖だ。私はそれを見放しても、当然罰には値しないだろうね。むしろ釣りでも貰わねば割に合わない。私は事実を、君は真実を求める。通りで馬が合わないわけだ。仲違いも仕方ないので、私に非はない。そうだろ。  だが。

 その差こそ君を識る術だったと、今では思う。




 白状しよう。私が君を幸せにしたかった。