フョードル

「うわ、床からちんこ生えてる」彼は普段全然寝ない代わりに、家中どこでも眠くなったらその場でぱたりと寝てしまう「ホラ起きて! 床からちんこ生えてたよ」「……ああ、すみません」風呂後に着替えている途中で寝てしまうことが多いため、そのことをわたしたちの間では床からちんこ生えてると言うことになっている「今度見つけたらそのまま襲うからね」「え、全然構いませんが」



澁澤

「ねーたつひこセックスしたい」「駄目だ」彼はセックスのお誘いに嫌だじゃなくて駄目と言う。だから別にしたくないわけじゃないのかなと思って最近は強行手段に出ることにしている「たつひこ、えっちしよ」「……駄目だ」「じゃあさ、手だけ貸してくれればいいから」「は」そう言って手だけ借りて自慰をして「スッキリした! ありがとう」と言って布団を被れば、数秒後にはすっかり発情した彼に布団を剥がされそのまま事に及ぶのであった



太宰

セックスするとき「もー邪魔邪魔邪魔邪魔!」「乱雑お代官様?」太宰の包帯が邪魔すぎる!!「もー早く腕回して!」「あーれー」「ふざけてないで!」「思ったんだけど、別に包帯してても良くない? おちんちん隠れてるわけじゃないしさあ」「べつに。気分的な問題」「ああ、私の素肌を感じたい?」バレてら「まあ、うん」「じゃ、いいよ。私も今のでスイッチ入った。もう包帯は切っちゃおうね」



シグマ

にぎにぎ……。「手ぇ握るのってさあ」「ああ」「なんていうか、精神的にセックスより濃厚じゃない?」「なっ!!?」握っていた手をはたかれた「嫁入り前の女性が軽々しくそのような言葉を使うものではない!」「シグマって叱り方すごい古くさいよね」「悪かったな……」「そういうとこ好きポイント」「……で? 先程のはお誘いと受け取って良いのか?」「したいなら、しても良いけど」にぎ「今日はずっとこうしてたいかも」そんで、無言で承諾してくれるお前がすきだよ



中原

セックスの時、いつも中也はわたしをお姫様みたいに扱ってくれる「痛くなかったか?」「うん」「そうか。ありがとな」行為後も素っ気なくなったりしないで、いつも気を遣ってくれる「すきだよ」「俺も」そういう彼、素敵だけど、実は中也だけ覚えていないセックスがいちばん良い。秘密にしてるけど「おやすみ」「おやすみ」具体的には、酔っ払ってぐちゃぐちゃ変なこと言いながらわたしにゲロぶちまけてずこばこ腰振る中也とのセックス。



中島

彼と寝るのはちょっと困る。何故かと言えば、彼もわたしも、自分は丸まって、誰かに抱きしめられながら寝たい人なのだ「なまえさん今日は譲ってください」「えー今日わたしの番……」「なまえさあん……」今日はちょっとやなことがあったらしい。抱きしめられて眠る順番を代わってほしいとのことだ「おねがいします」「えー」「うんう……」「もーわかったよー」「やったあ」甘え上手には勝てないから、仕方なく譲ってあげることにした「上脱ぐ?」「えへへ……おねがいします」「すけべ」「だって、すきだから」「はいはい」



芥川

半分ほどぬるま湯を入れた浴槽に、ふたりでだらりと睡る。抱きしめあいながら。そういうことを、たまにする。狭い浴槽のなか、男と女の凹凸はよくよく埋まり合った。呼吸や肉は窮屈に詰まりあった。パズルピースのような。ひとつのスープのような。あとひとつ、この空間に何らかが足らないとすれば、それは蓋を閉めきる母親だけだ。